「可愛い今を残したい」——着物で姉妹写真を撮った日のこと

「可愛い今を残したい」——着物で姉妹写真を撮った日のこと

「可愛い今を残してあげたい」

そのひと言から、この撮影は始まりました。

依頼してくださったのはお母様。高校生の姉妹に着物を着せて、ロケーション撮影をしたいというご依頼でした。成人式でも卒業式でもない、特別な理由があるわけでもない。ただ、「今のふたりを残しておきたい」という、シンプルで純粋な想いから生まれた撮影でした。

その言葉を聞いたとき、私はすごく嬉しかったです。着物の仕事をしていてよかったと、心から思いました。

子供が大きくなるほど、家族写真は減っていく

思い返せば、子供が小さい頃は写真を撮る機会がたくさんありました。七五三、入学式、誕生日——節目のたびに家族で写真を撮っていた記憶があります。

でも子供が中学生、高校生になると、不思議と家族写真が減っていきます。忙しくなるのもあるし、子供自身が「写真はちょっと……」となってくることもある。気づいたら何年も家族そろって写真を撮っていなかった、という家庭も多いのではないでしょうか。

今回のお母様も、きっと同じ気持ちがあったのだと思います。「この子たちの今を、ちゃんと残しておきたい」という親心。その気持ちが、この撮影を生み出しました。

着物姿と制服姿、ふたつの顔を残す

撮影当日、姉妹に着物を着付けました。

ふたりとも高校生。年齢が違えば、表情も雰囲気も違います。お姉ちゃんは少し落ち着いた大人っぽい雰囲気、妹ちゃんはまだ少し幼さが残る可愛らしい笑顔。その違いが着物の上でも自然と表れていて、見ているだけで嬉しくなりました。

今回は着物姿だけでなく、制服姿での撮影もしました。

制服は今しか着られないもの。着物と制服、どちらも「今この時期だけ」の姿です。そのふたつを並べて残せるのは、この年齢で撮影するからこそ。大人になってから振り返ったとき、きっと宝物になると思います。

お母様にも撮影に加わっていただきました。娘たちと並んだお母様の表情が、本当に嬉しそうで。その笑顔を見て、私まで胸がいっぱいになりました。

着物は「特別な日」だけのものじゃない

着物の仕事をしていると、「着物を着る機会がない」という声をよく聞きます。

成人式、卒業式、結婚式——確かに、着物を着る場面は限られています。でも本当にそれだけでしょうか。

今回の撮影のように、「今のこの姿を残したい」「家族でいい写真を撮りたい」という気持ちがあれば、それだけで十分な理由になると私は思っています。

特別なイベントがなくてもいい。記念日じゃなくてもいい。「今のこの瞬間を大切にしたい」という気持ちがあれば、着物はその想いに応えられる衣装です。

むしろ、何でもない日に着る着物の方が、後から見返したとき「あの日、こんなことしたね」という記憶と一緒に蘇ってくる気がします。

着付けをしながら感じること

私は貸衣裳屋の娘として育ち、着物に囲まれた環境で生きてきました。着物は私にとって、生活の一部のようなものです。

着付けをするとき、ただ衣装を着せるのではなく、その人の「今」を引き出すことを意識しています。どんな帯が似合うか、どんな色が今の表情をより輝かせるか——そういうことを考えながら、ひとつひとつ丁寧に着付けていきます。

今回の姉妹も、着物を着た瞬間にふっと表情が変わりました。いつもと違う自分になれる感覚、着物にはそういう力があります。

着付けが終わって鏡の前に立ったとき、ふたりが少し照れながらも嬉しそうに笑っていた顔が、今でも印象に残っています。

「今」は今しかない

撮影を終えて、改めて思いました。

「今」は今しかない。

高校生の姉妹が並んでいるこの瞬間も、お母様が娘たちを眩しそうに見ているこの瞬間も、二度と同じには戻ってきません。

写真は、その瞬間を永遠に残してくれます。

10年後、20年後に「あのとき撮っておいてよかった」と思える写真を残すために、私はこの仕事をしているんだと、この撮影で改めて感じました。

着物で残す記念写真、もっとたくさんの人に知ってほしいと思っています。成人式や卒業式じゃなくても、特別な理由がなくても。「今を残したい」という気持ちがあれば、いつでもお気軽に相談してください。

まとめ

・「可愛い今を残したい」というお母様の想いから始まった姉妹撮影
・高校生の姉妹、着物姿と制服姿の両方を撮影
・子供が大きくなるほど家族写真は減っていく——だからこそ今残す
・着物は成人式や卒業式だけじゃない。「今を残したい」気持ちがあれば十分
・着物を着た瞬間の表情の変化が、着付けの一番の喜び
・「今」は今しかない。後から必ず「撮っておいてよかった」と思える

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この記事を書いた人

青天ブログ管理人

シングルマザーとして3人の子供を育てながら、もうすぐ五十路。元会社員、現フリーランス。コロナで養育費が止まったことをきっかけにお金と向き合い、保険・固定費の見直しと投資で家計を大改善。「知っているか知らないかで人生は変わる」をモットーに、お金・投資・AIについて発信しています。

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